会社案内

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ベトナム・カカオ・デベロップメント社 Vietnam Cocoa Development Co.,Ltd. “VCD”の使命

私どもは、カカオ豆から自らチョコレートを製造されているBeans to Bars顧客向けに最上の品質で香りが良く風味に優れるカカオ豆をお届けする事を使命としています。

我々はベトナム産カカオ豆に特化して取り組みます。ベトナム産カカオ豆は、高品質であり風味が良く(Nutty)、フルーティ(Fruity).カカオ独特の神秘的な味わい(Floral)に加えて酸味の強い東南アジア特有の特徴を有しているので、Beans to Bars用には最適のカカオ豆であると確信しているからです。

ベトナムでのカカオ産業の現状と問題点の調査を実施

私どもは、2015年5月からベトナムでのカカオ産業の現状と問題点を調査しました。
調査の最初の段階からホーチミン農林大学(Non Lam University)で植物学を専門とするPham Hong Duc Phuoc Ph.D教授の指導とアドバイスを得て、最上質のカカオ豆の確保に向けて検討を重ねました。

現在、ベトナムではカカオ豆の生産は、三大生産地(Mekon Delta, South East, Highland地区)に限定されており、生産高は年間4,000Tonsレベルに止まっているのが現状です。 
註)国際機関のICCOはベトナムの年間生産高を6,000Tonsと発表していますが、この数字はICCOが各国政府からヒヤリングして積み上げているものであり、実態を反映していません。

カカオ生産は、小規模農家(土地保有0.5ヘクタールから精々2ヘクタール)がカカオ豆の生産を支えています。農家は収入の多い作物を優先しカカオ増産に否定的です、従い増産は容易ではないと認識するに至りました。

2016年2月カカオ農園を新規開拓する以外に方策はないとの結論に達し、カカオ農園を新規開拓するプロジェクトに着手することを決定 

弊社のパートナーであるCCNLとの合弁会社Japan Vietnam Cocoa Development(JVCD)を介してカカオ農園開拓プロジェクトを取り進めます。

カカオ農園に新規に参画する大農園主と提携して、三大カカオ生産地以外の地区で40ヘクタールの土地で開拓するものです。原野を伐採してプロジェクト現場の道路や灌漑システム等のインフラ建設、カカオ苗木を育成し栽培、植林することから始めます。カカオは植林してから18ケ月後に白い可憐な花を咲かせるますので、収穫まで三年掛かります。植林する品種は全てTrinitario(風味と香りが良い)です。
初収穫は2019年、本格的な収穫は2020年を予定し収穫数量見込みは50tons〜60tonsです。

ベトナムのカカオ産業を復活させるプロジェクト(世界カカオ基金WCF:World Cacao Foundationとホーチミン農林大学の共同プロジェクト)が1997年からスタートしました。

Pham Hong Duc Phuoc Ph.D教授の紹介 Pham Hong Duc Phuoc Ph.D教授の紹介

当初から本プロジェクトのベトナム側リーダーとしてDr.Phuoc教授はカカオの品種選定、栽培、育成に取り組まれ、カカオ生産農家への指導育成に取り組んでこられました。同教授は殆ど全ての農園に足を運んでおられるので、同教授を知らない農家はいません。

Dr.Phuocは、カカオ産業育成に取り組む傍ら良質のカカオ豆を製造するために、発酵・乾燥の研究に精力的に取り組まれ、風味と香りをよくするためのノウハウを苦労の末にマスターされています。同教授はベトナム・カカオ産業の生き字引のような存在であり、カカオ産業の更なる発展をライフワークとして取り組んでおられます。

Beans to Bars顧客向けに最上の品質で香りが良く風味に優れるカカオ豆を供給したいという弊社の熱い思いに理解を示してくださり、我々の使命を実現する方向で支援を頂いています。

弊社のビジネス取り組み方針 その1

STONE HILL農園  Stone Hill農園の最も高い部分にある同農園のシンボルマークです。
岩と石ころの急傾斜地が今ではこのように右中央にあるようにカカオの木が繁茂するまでに生育しています。

■ Stone Hill農園で製造されるベトナムで最上質のカカオ豆を日本のBeans to Bars顧客に競争力ある価格で提供します。但し、当面の供給可能数量は年間3,000kg程度です。

■ Stone Hill農園では農家が持ち込むカカオの実(Pods)からカカオ豆を製造する場合もあります。これは近隣農家支援の一環で実施しています。この場合は、有機栽培したカカオ豆とは言えません。

 しかし、有機栽培された実からカカオを製造するのと同様に、発酵工程に入る前に糖分を下げてから発酵工程に入りますので、発酵並びに乾燥工程を経ると有機栽培のカカオ豆と殆どその風味と香りは、変わらない仕上がりとなります。他のベトナムの良質のカカオ豆と比較してもバランスの取れたカカオの風味と味覚であり、別格の仕上がりとなっています。

Stone Hill農園ではTrinitarioに属する48品種のカカオ木が栽培されていますので、品種の多様性が他の農園と比べて微妙に優れた味覚のバランスを醸し出しております。

STONE HILL農園は、ベトナムの三大カカオ生産地の一つであるSouth East地区内にあるDong Nai ProvinceにあるTan Phu地区のAn Pju Commune に位置しています。下の地図を参照ください。

我々のパートナーであるCCNL社がStone Hill 農園を保有し経営しています。同農園の総面積は、12ヘクタールで現在カカオ栽培しているのは3.5ヘクタールです。

註)Stone Hill 農園の生い立ちと現在に至るまで変遷に関しましては、後述してありますので、是非共参照ください。

カカオ農園を新規開拓するために調査したエリア 

(カカオ農園を新規開拓するために調査したエリア)

私どもがDr.Phuocと共に調査したものです。左に示す地図の中に赤文字で示してあります。最も西のTay Ninh、最も北のPhu Yenはカカオの三大生産地には入っておらず今の処、カカオ栽培はされていません。Nha Trang Portは現在のカカオ積出港であるホーチミン港の代わりとなりうるかをロジスチック面で調査したもので、結論として当面しばらくはカカオの積出港として期待できないと言わざるをえません。

Da Huoai, Long Khanh, Ba RiaはStone Hillと同じく三大カカオ生産地であるSouth East地区の中にあります。その他の二大生産地はBMT HighlandとMekon Deltaです。

STONE HILLカカオ豆の特徴

その1 STONE HILL農園では有機栽培でカカオを育成栽培。

STONE HILL カカオ豆の特徴 STONE HILL カカオ豆の特徴 

殺虫剤を一切使用しておりません。カカオの木に蟻の巣を設けてカカオの実に害を与える虫や微生物を蟻がせっせと食べて害虫を駆除してくれています。

ベトナムでは有機農法でカカオ豆を栽培・育成する農園はStone Hill 以外にありません。このように有機栽培方式にて運営しているカカオ農園は、世界的に見てもペルー産クリオロ種とか極めて数少ないものの一つです。商業ベースの農園では生産性を上げるために、病虫害を予防する殺虫剤を使用する必要があるからです。

空き缶や竹の筒はカカオの木の上で生活している蟻の住居です。蟻は殺虫剤の代わりに有害な微生物や虫を食べて駆除してくれます。

その2 Stone Hill農園では、上質のカカオ豆を製造するためにユニークな発酵方法を採用しています。

カカオの実を割ります カカオの実を割ると固い外側の殻の中にパルプががあります。カカオの種はパルプの中にカカオの種が35〜40粒入っています。(左下図) 糖分を下げるため圧縮機にかける(右図) カカオの実を簡単な道具を使ってラグビーボール状の実を縦に二つに割ります(左上図) カカオの実を割ると固い外側の殻の中にパルプががあります。カカオの種はパルプの中にカカオの種が35〜40粒入っています。(左下図) 糖分を下げるため圧縮機にかける(右図)

香りの良いカカオ豆を製造するためにラグビーボール状のカカオの実を収穫した後、実から取り出したカカオ豆とカカオ豆を包んでいるパルプを取り出して圧縮機にかけて、糖分を下げてから発酵工程に入っています。

糖分をこのように下げることで東南アジア特有の強い酸味を抑えられることになります。その結果、他のベトナムのカカオ豆と比較してバランスのとれた風味、香り、カカオ独特の味覚となります。

香りの良いカカオ豆を製造するためにDr.Phuocが苦労して会得したノウハウであり愚直にこのやりかたを実践しています。 Stone Hill 農園ではこの方式をStone Hill Protocolと呼んでいます。

その3 他のベトナム産カカオ豆との比較

Stone Hillのカカオ豆は、他の上質のカカオ豆と比較して、物理特性面でよりサイズが大きく、粒の大きさが均一であります。

カカオ成分の面では、脂肪分が+40%であり、他のカカオ豆より5%以上多いので、味覚面でもフルーティで風味に優れカカオの神秘的な味覚を醸し出しています。

カカオ豆の味覚は糖と脂肪により大きく影響されます。  ご参考までに、他の上質のベトナム産カカオ豆とStone Hillのカカオ豆の味覚比較テストをStone Hill 農園でDr.Phuocが実施した結果は次の通りです。

Stone Hill豆の方がフルーティで香りが良く全体のバランスが改善されていることに注目してください。

Stone Hill Vietnam

Stone Hill – Vietnam

1/ Flavor evaluation:味覚評価テスト

右図参照

2/ Physical evaluation:物理性状

Well fermented and Mold ratio is less than 1%発酵度良好、カビは1%以下 Beans in good color and shape. Evenly sized. 豆の色形良く、サイズは均一。 Fat content: 40.6% 脂肪分が+40%に注目してください。 Low trash content 異物混入殆どなし。選別不要

Another Vietnamese High Grade Beans

Another Vietnamese High Grade Beans:他の上質のベトナムカカオ豆

1/ Flavor evaluation:味覚評価テスト

右図参照

2/ Physical evaluation:物理性状

Well fermented and Mold ration is less than 1%発酵良好、カビは1%以下 Beans in good color and shape. A bit of variation on size. 豆の色形良いが、部分的にサイズ不均一                 Fat content: 35.4% 脂肪分+35% Low trash content 異物混入殆どなし。 選別不要

その4 Stone Hillカカオ豆のカカオ成分のテスト分析結果

日本食品分析センターで2015年7月21日分析した結果は次の通りです。

JFRL Japan Food Research Laboratories accredited by the Japanese Government Date issued on July 27, 2015
CERTIFICATE OF ANALYSIS
Sample name: The Sample analysis of the cacao beans of Vietnam

Test Result(s)

Moisture6.5g/100g Energy515kcal/100g
Dietary Hydrate Fiber23.2g/100g Protein12.0g/100g
Sodiumnot detected Copper1.57mg/100g
Fat41.7g/100g Salt (Sodium Chloride)not detected
Zinc4.77mg/100g Ash3.9g/100g
Iron3.67mg/100g Anhydrous Caffeine0.21mg/100g
Carbon Hydrate34.5g/100g Potassium1,300mg/100g
Theobromine1.2g/100g Available Carbon11.3g/100g
Magnesium324mg/10

註)日本食品分析センターにて、残留農薬テスト(260項目の全てでクリア)、 重金属テスト(砒素、亜鉛、カドミウムもクリア)を実施済みで、安全を確認しております。

弊社のビジネス取り組み方針 その2

カカオ農園を新規開拓するプロジェクトをプラン通りに実施

我々のパートナーであるCCNLと合弁会社を設立してプロジェクトを推進することは前述した通りです。 この合弁会社Japan Vietnam Cocoa Development(JVCD) 社は、ホーチミンにて本年5月に設立登記を完了させ既にカカオ農園開拓に取り組んでいます。 Dr.PhuocをJVCD社の技術コンサルタントに迎えて、カカオ農園開拓に取り組んでいる農園主にカカオ苗木の育成指導や開発プラン作成面で技術指導とアドバイスを行い、プロジェクトを進行させております。

弊社のビジネス取り組み方針

弊社はこの合弁会社の過半の株式を保有し、CCNL社とプロジェクトを予定通り2019年からの収穫に向けてパートナーを信頼して取り組んでいます。現在、植林前の苗木育成中です。

このプロジェクトは、カカオ農園開拓に際して、苗木育成、カカオ栽培育成、適切な収穫方法、収穫後、上質のカカオ豆製造の鍵を握っている発酵工程、乾燥工程に至るまで全てをトータルに新規参画する大農園主に技術/ノウハウ/スキルを指導し伝授させるものです。

発酵・乾燥工程から生み出される付加価値をカカオの実を生産する農家に付与するものである処に注目してください。こうすることが、本来の生産者とWin-Win関係を構築するものであると確信しています。

現地のカカオ生産農家あるいは供給基地から買い付けるだけでは、上質のカカオ豆を確保することは出来ません。更に、付加価値を生み出す発酵・乾燥工程だけに参画するやりかたは、生産者に付加価値を還元することにならないと考えています。

『新規開拓プロジェクトの進捗状況は、今後定期的に報告させて頂きます』

日本向けBeans to Bar市場に、最後発組である弊社が、ベトナムのみに特化して上質のカカオ豆の確保、供給に取り組んでいる理由は、次の通りです。

  1. ■1. ベトナム産カカオ豆は、高品質であり風味が良く(Nutty)、フルーティ(fruity). カカオ独特の神秘的な味わい(Floral)に加えて酸味の強い東南アジア特有の特徴を有しており、Beans to Bars用には最適のカカオ豆であり、皆様にお届けして喜んで頂きたいからです。

    特に、Stone Hill農園で製造されるカカオ豆は、糖分を下げて酸味の強さを抑える工夫をしてありますので、糖と脂肪のバランスがほどよくコントロールされていますその味覚は他のカカオ豆とは別格のものであります。

  2. ■2. ベトナムのカカオ産業を成長発展させることをライフワークとして取り組んでいる我々の優秀で勤勉なパートナーと共に、新規開拓プロジェクを成功させてベトナムのカカオ産業の復興に貢献したいと思います。

    • 註1)ベトナムは、カシュウナッツと黒胡椒では世界最大の輸出国、コーヒーでは今では世界第二の輸出国に成長しています。
    • 註2)ベトナムのカカオ産業も、フランス殖民地時代(1850年代〜1950年代)に、コーヒーと一緒に導入されたが、ソ連邦の崩壊(1889年〜1991年)と共に衰退することになりました。その理由は、ソ連邦が唯一の輸出先であったからであることを知る人は少ない。
    • 註3)ベトナムのカカオ豆生産高は世界規模で見ると0.1%以下であり、2014年日本の輸入数量の内でも0.4%と僅かです。しかし、日本のベトナム産カカオ豆の消費量は2011年に始まったばかりであり初年度は 42tons、2013年〜2014年には120tons〜130tonsと増えています。今後、ベトナムのカカオ豆の生産高は徐々に増産傾向を示すように思われます。
  3. ■3.Stone Hill農園で生産されるカカオは有機栽培方式で生産されたものであり、Stone Hill Protocol方式で製造された最上質のカカオ豆を、競争力ある価格で提供すれば日本のBeans to Bars顧客に愛用して頂けると確信しています。

  4. ■4.ベトナムは、治安が安定し、教育熱心であり、児童搾取とは無縁の国であります。

    カカオの主要な生産国では児童を就学させないで働かせて、僅かの労賃を払って児童を搾取しているのが現状であります。日本のカカオ豆輸入の70%-80%はガーナ産で、ガーナだけに限らず他の西アフリカや南米でも同じ現状です。

    日本は、このような国からチョコレートの原料となるカカオ豆やカカオ豆を焙煎・破砕して製造されるカカオニブから製造されるカカオバターやカカオマスを大量に輸入しています。これら主要な生産国からの輸入業者の中には、児童を搾取し就学を妨げることに反対する非営利機関(NGO)に寄付しており社会貢献していると宣伝されておられます。NGOに寄付して児童搾取がなくなるのであろうかと疑問を挟まざるをえません。

    児童を就学させないで児童を安い労働力として搾取している国家は、国民のため、国家のために本来あるべき方向に牽引するリーダーが不在であり、国家を正しく誘導するためにマネジメントが必要であることが認識されていないのが実態です。

    巷でカカオが2020年頃に需給バランスが崩れると言われています。カカオ生産の主要国の多くがマネジメント不在の国であるので、治安情勢の悪さや社会的不安がこのようなカカオ需給バランスが崩れるという不安を助長しているように思われてなりません。

    ベトナムは共産党の指導する一党独裁の政治体制にありますが、国家理念として独立(個人の尊厳)、自由、幸せを指導原則に掲げています。治安も安定し、家族揃って夕食を頂くのが定着している親日的な国です。

    沢山のグルメ顧客にベトナム好きになって頂きたい。

参考資料

Stone Hil農園の生い立ちと現状

Stone Hill農園は、ベトナムのカカオ産業の復興と密接に関係しています。

1997年ベトナムのカカオ産業を復活させるプロジェクトがスタート)

このプロジェクトは、世界ココア基金(World Cocoa Foundation)とホーチミン農林大学(Non Lam University)との間で共同研究する形で始まったことは既に前述しました。ホーチミン農林大学で植物学を教えていたDr.Phuocは、このプロジェクトのリーダーとして、カカオのサンプルを集める必要があったので、ベトナムに残存していたサンプルを集めるために殆ど全てのカカオ農園を訪問し視察された。

マレーシアやインドネシアからもサンプルを購入し、イギリスの著名な大学であるReading Universityからもアマゾン原産のカカオ品種であるCriolloのサンプルを購入して集めたサンプル数の総数は108種類に達した。

その後、アメリカで最大のチョコレートメーカーであるMars Inc.がこのプロジェクトに参画する事になり、ベトナムの土壌に適するカカオ品種を絞り込むプロジェクトチームがスタートした。

このプロジェクトは、8年を1単位期間をとし 第一期、第二期、第三期に分けてプロジェクト完成までに24年かけてベトナム土壌に適するカカオ品種を絞り込むという壮大なプロジェクトです。 異なるカカオの木を交配させて品種改良し、個別のカカオの木の病虫害に対する耐性や収穫高や寿命のデータを取り続ける必要がありますのでこのように長期のプロジェクトとなっています。

本プロジェクの第一期の実験農園Clonal Trial#1は、Nong Lam Universityのキヤンパスから近いTrang Bon, Don Naiに確保され2005年に活動が開始され、土地は同大学が提供。

本プロジェクトは、カカオ品種108種類でスタートしたが、2009年にベトナムの土壌で育つ品種の絞り込みがなされて48種類に絞り込まれました。

アマゾン原産のCriolloは、病虫害に弱く植林したサンプルは全て枯れてしまったので対象品種から外されました。選択された48品種の大半はfine flavor cacaoであるTrinitarioと僅かのForasteroに絞り込まれた。Tinitarioは、最高の品種Criolloの特性を持ち病虫害に対して耐性が強い品種として、南米トリニダードトバコで品種改良されました。

2011年に第二期と第三期の実験農園が決定された。第二期の実験農園は不毛の土地であったStone Hillに設けることが決定され、同時に第三期の実験農園は、Cam My, Dong Naiに位置する土地に設けることが決定されました。

STONE HILL カカオ豆の特徴 STONE HILL カカオ豆の特徴 左:カカオの木に接ぎ木する方式で苗木を育成します。 右:カカオの木別に品種番号が貼られている。

Stone HillはDr. Phuocが将来の実験農園候補地として個人的に確保していたもの。第三期の実験農園は5ヘクタールの土地を保有する地主が実験農園として5ヘクタールの土地をを供出する条件として、Non Lam Universityの方で残りの3ヘクタールでカカオ農園として運営できるように保証するというものでした。

当時、プロジェクト予算も僅かであったので、Dr.Phuocはこの地主の条件を喜んで受諾したものです。Dr.Phuocはプロジェクトの第二期と第三期を遂行するためにStone Hillの土地を無償で提供するだけでなく、第三期の実験農園の土地も無償で確保してプロジェクトに貢献しています。

2011年Stone Hillがカカオ品種絞込みプロジェクトの第二期実験農園として誕生

 
STONE HILL カカオ豆の特徴

An Phu commune, Tan Phu district, Dong Nai Provinceに位置する現在のStone Hill農園のある土地はこの地区に連続してつらなる山脈の麓にある急な傾斜地です。

この辺りの土地は、元々青々とした木々が茂っていた国有林であったが、Dr.Phuocが購入した当時は左の写真のように火成岩に覆われる岩と石ころが散在する不毛の土地でした。

Stone Hill農園の総面積12ヘクタールであり、Dr. Phuocがプロジェクト予算に限りがあったのであらかじめ実験農園の候補地として、個人的に地元土地所有者から購入していたものです。

■プロジェクトのリーダーDr. Phuocは不毛の土地にカカオの木が生育する農園作りに着手。この仕事は、カカオ復活プロジェクトの第二期実験農園であるので失敗の許されない困難な作業でありました。

火成岩に覆われる岩と石ころが散在する不毛の土地をカカオ農園にするために、土壌作りから着手しなければならず、同時に水の確保にも取り組まなければならなかった。

カカオの木は適度に水分補給しないと生育しないので水源を確保する必要がありました。Stone Hill農園の一番高い部分に巨大な岩があり、その上に大きな岩が行儀良く載っている地点の傍に僅かに水が噴出する泉があり、これが唯一の水源でした。弊社のビジネス取組方針その1で紹介したStoneHill農園のシンボルマークを参照ください。

唯一の水源の泉 泉から湧き出す水をこのように貯水池に確保しカカオやその他の果物や固い木に重力を利用してパイプ管で水を供給している。 唯一の水源の泉。泉から湧き出す水をこのように貯水池に確保しカカオやその他の果物や固い木に重力を利用してパイプ管で水を供給している。

Dr.Phuocは草木一本ない不毛で荒廃した荒れ果てた土地に、週末になると家族を同伴して実験農場に出向いた。カカオ栽培育成に対する情熱をもって失敗の許されない困難な作業に取り組む姿を家族に示したかったのでしょう。Dr.Phuocの奥様からこのように聞いております。

幼い同教授の長男であったLocPhamが巨大な岩とその上に行儀良く載っているユーモラスな地形を見てStone Hill農園と命名しようと提案したので、父親は喜んでこの実験農園をStone Hillと命名しました。

Dr.Phuocのカカオに対する情熱はLocに引き継がれ、今ではStone Hill農園のオペレーションと経営を父親から任されている。このLocが私どもの現地パートナーとして協力してくれています。

Dr. Phuocは何故不毛で岩と石ころで覆われている土地をカカオ実験農園に選択したのか?

Dr. Phuocの人柄と人間性を示しておりますので紹介させて頂きます。

第一 プロジェクトの目的はベトナムに適するカカオの品種の絞り込みであったが、単にカカオの品種絞込みに実験農園を利用するのでなく、地域住民にも貢献したいと思っていました。

カカオの木が、このような条件の悪い土地で栽培育成することが可能であることを農家の人が理解すればカカオ生産農家が増えて、カカオ産業の育成に寄与するモデルケースにしたいという強い願望を持っていました。

第二 専門家としてカカオの木が、急な岩場でも生育するかどうかを実証したかった。Stone Hill農園には一部平な土地もあり品種改良は平らな土地で可能であるとの判断もあったのでしょう。

註)現在のStone Hill農園では急な岩地の傾斜地と平らな土地の合計3.5ヘクタールカカオが栽培されています。カカオ豆に換算すると年間3tons止まりですが、2019年頃にはカカオ栽培面積を7ヘクタールに増やす計画です。

第三 Dr.Phuocの知識と経験を活かして、荒れ果てた土地を元のように森林を復活させることに挑戦する絶好の機会であると判断しました。

カカオ栽培と緑の森林を取り戻すという課題に挑戦して、同時に双方を一石二鳥として成功させたいと思っていました。

註)Stone Hill農園で殺虫剤を使用しないで蟻を天敵として活用する有機栽培方式は、このようにして始まりました。Stone Hill農園は、ベトナムで唯一の有機栽培農園であり、世界的にも稀有なカカオ農園です。

Dr.Phuocはどのようにして土壌を作り、土地の水資源確保したのか

1)土壌改良

荒廃した土地を有機物に富む土壌に変えるために、ココナッツやカカオの実の殻、牛糞、葉や枯れ草でコンポスト(堆肥)を大量に作ることから始めました。

これら堆肥を、Vetiverという早く成長する草に与えて成長を促し、この草は土地が風雨水被害で土地表面が流失するのを防ぐのに効果的な役割を果たしています。Vetiverが枯れると豊かな有機物の層として土地の表層に残ります。

この試みを18ケ月続けたらカカオや固い木を植林できるだけの土壌が確保されることになりました。木を植林して地中に様々な植物の根が張るようになれば、水分を確保し水分を蓄える土地に回復します。現在のStone Hill農園には様々な果物や固い木や竹が植林されており、自然再生サイクルが回復する途上にあります。小さな泉から湧き出す僅かなす水が、地中で蓄えられるようになってきています。植林後、3年を経過した時に最初のカカオの実が収穫できるようになりました。

2)水資源の確保

Stone Hill農園の最も高い場所にある唯一の小さな泉から湧き出る水は、重力を活用してビニールのパイプ管を利用して灌漑網を張り巡らせています

この泉の水を溜める池を設け、ダムを設けて重力を利用して水資源を供給する灌漑水システムが設けられ、無駄なお金をかけない方法で取り組んでいます。

註)Stone Hill農園並びに近隣の土地は、1970年代には森林に覆われて木々が繁茂し、様々な植物や猿等動物や鷲やコンドルや鳥類が生息していました。自然の再生機能を破壊するのは人であり、元の自然を取り戻すには大変な努力が必要であることをStone Hill農園は教えてくれます。

■Stone Hillでのカカオ豆製造方式について補足説明させていただきます。

STONE HILL カカオ豆の特徴 STONE HILL カカオ豆の特徴 

既にStone Hill Protocolとして香りが良く風味あるカカオ豆の製造ノウハウを説明させて頂きました。Stone Hill農園では更に上質のカカオ豆を製造するためにどのようにカカオ豆を発酵・乾燥させているかを説明させて頂きます発酵させる期間は原則5日ですが、適切に温度管理して発酵反応をモニターしています。

発酵工程が終了すると乾燥床に移されますが、最初の三日間は二時間毎に発酵反応。並びに乾燥度合いを均一にするために、カカオ豆を混ぜて撹拌しています。

乾燥させる期間は、原則10日で倉庫に保管されますが、発酵反応は更に2-3ケ月継続するので出荷は、倉庫に保管後、2-3ケ月とのルールを設けています。このようにしてベトナムで最上の品質のカカオ豆が製造されています。べトナムだけでなく、世界的にも最上質のカカオ豆の一つであると確信しています。